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「事業外みなし労働時間制」が使いやすくなるか?

4月16日最高裁判決の衝撃!

先日、配置転換に関する最高裁判決について投稿しましたが、、、

実は、その判決の10日前にも、今後の労務管理上において大きな影響を与えるであろう最高裁判決が出ていました。

事案としては、外国人技能実習生の指導員として勤務していた労働者について、原審の福岡高等裁判所が、海外出張業務を除き、業務日報などから具体的な労働時間を把握可能だったとし、事業場外みなし労働時間制の適用を認めなかったもの(会社敗訴)に対する判断です。

何と、大方の予想を裏切り?、みなし労働時間制の適用を認めず団体側に未払い賃金の支払いを命じた二審・福岡高裁判決を破棄し、審理を同高裁に差し戻したのです!

しかも、裁判官5人全員一致の結論です。

今までは、かの有名な「阪急トラベラーズサポート事件」の最高裁判決により、「事業場外みなし労働時間制」はほぼ使えないものと考えられていました。

労働基準法は、外回りなどで「労働時間が算定しがたいとき」はみなし労働を適用できると規定。実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ定められた時間分働いたとみなしてよいとされています。

ところが、⾏程を記録した添乗⽇報の記載を補充的に利⽤するなどして、添乗員の労働時間を算定することは可能であり、添乗業務は事業場外みなし労働時間制の対象となる「労働時間を算定し難い業務」には当たらない、とされていたのです。

しかし今回第3小法廷は、当該労働者の業務について「自らスケジュールを管理し、自身の判断で直行直帰することも許されていた」とし、一定の裁量があったと指摘。団体側が女性の勤務状況を具体的に把握することは、「容易だったとは言いがたい」としたのです。

リモートワークが多くなり、従業員の労働時間の把握が難しくなっている昨今、事業所にとって朗報と言えるかもしれませんね。

ただ、事案によりけりですから、くれぐれも簡単に考えず、適用に当たっては社労士や弁護士の先生に事前に相談されることをお勧めします。