生産性の向上待ったなし!
昨日の中央最低賃金審議会で、2024年の地域別の最低賃金の改定の目安が出ました。
その目安は、47都道府県一律50円、つまり1054円となりました。
経済団体が難色を示していたにもかかわらず、物価上昇に賃金が追い付いていないことが問題視され強行された印象です。
これは何を意味するのか?
昔、銀行や保険業界は、「護送船団方式」で守られてきました。
要は、あまねく最後尾のものまで絶対つぶさず守り抜く、ということです。
ただ、バブル崩壊や金融危機により、都銀13行はメガバンク3行プラス1に、生損保もかなり集約されました。
大手メーカーも集約されてきています。
その中で、いわば聖域のように守られてきたのが中小・零細企業でした。
デービッド・アトキンソンさんが、かなり前から指摘されていた通り
日本は、先進国の中で突出して企業数が多く、また、1社あたりの従業員数が少なく、生産性が低いことが特徴です。
長らくゼロ金利で、物価も上がらず、低賃金という環境の中で、
早くに退場すべきであった、いわばゾンビ企業が多く、そのため生産性が低いのです。
ところが、ご承知の通り状況は一変しました。
ウクライナ戦争、中東紛争により物価が上昇、ゼロ金利は解除され金利のある「あたり前」の状態に戻りつつあり
人手不足と、実質賃金が2年ほどマイナスという異常事態の解消のため賃上げが加速されている。
つまり、賃上げに耐えられない企業は退場して下さい、経営者は大変だけど捲土重来を期してね
従業員は、生産性の高い同業種か、衰退産業に勤めていたなら成長産業に移ってね、ということです。
昨年、GDPにおいてドイツに抜かれたのは為替のせいだと言われてますが、生産性の低さも大きな要因と言われています。
起業数も少なく、倒産数も少ない、新陳代謝が低いことが影響していると言われてます。
では、これから中小企業はどうしたらいいのか?
大企業と同様に、どんどん賃上げするのは難しいでしょう。
個人的な意見ですが、大手企業に負けない働きがいのある、不安感の低い職場づくりしかないのではないでしょうか。
そのためには、会社の明るい未来像を示す経営理念が、まず必要だと思うんです。
弊事務所は、成長し続ける強い組織づくりのお手伝いを致します!