太田肇教授の新著を読んで。
(前回の続き)
「メンバーシップ型」は、生産性の向上、グローバル化の流れには、もう対応できない
さりとて「ジョブ型」も、日本の組織風土には合わない
と、前回の投稿で申しました。
では、どうしたらいいのか?
職業柄私は、最近人事評価制度の構築・見直しのコンサルをする機会が多くなっています。
その際、一番重要なのは、どの等級制度を採用するかです。
「メンバーシップ型」は、人が基準の「職能等級」
「ジョブ型」は、仕事が基準の「職務等級」
を採用します。
それぞれの詳しい説明は割愛しますが、私はそれ以外の「役割等級」をお勧めしています。
これは、等級ごとに求められる「役割」を明確化し、評価基準を定め
その役割ができているか否かで客観的に評価し、
その評価に基づき、賃金が決まるというものです。
職能等級の、年功序列の弊害
職務等級の、職務記述書作成の煩雑さ
を解決し、入社年次に縛られず、優秀な若手の抜擢ができ、
即戦力の中途入社の社員、外国人を採用しやすくなるメリットがあるからです。
また、ひとつ上の等級の役割を果たせるようにならないと、賃金は頭打ちになり
固定費の圧縮にも寄与します。
太田教授が、新著「自営型」で働き時代、で新たな第三の働き方=「自営型」の働き方を提唱されていますが
私の私見ですが、教授のこのご提唱は、役割等級の考え方ともマッチし
日本のこれからを示唆する素晴らしい内容だと、感動しました。
(次回に続く)